The Inner Luxe
Lifestyle

お気に入りのカップで飲む、ただそれだけのことが好きになった。

お気に入りのカップで飲む、ただそれだけのことが好きになった。

ショップの棚で、それは静かに光っていた。

白くて、少しだけキラキラしていた。
なんとなく、目が離せなかった。

別に高価なものではなかった。
ブランド名も、覚えていない。
でも、見るたびに「可愛いな」と思えるものだった。

手に取って、しばらく眺めた。
戻そうとして、やめた。
連れて帰ることにした。


それがどれほど贅沢なことか、
使い始めるまで知らなかった。

毎朝、コーヒーを淹れる。
そのカップに注ぐとき、少しだけ気持ちが整う。

飲みながら、ふと眺める。
白い曲線と、小さな輝き。

「可愛いな」

それだけのことが、静かな幸せになっていた。


以前は、マグカップなんて
なんでもいいと思っていた。

飲めればいい。
割れなければいい。
洗いやすければいい。

でも、「好き」で選んだものは、
使うたびに気持ちが違う。

手に持ったときの温かさ。
口をつけたときの、なめらかな感触。
棚に並んでいる姿を見るだけで、
少しだけ心が和む。


豊かさって、
何かを達成することだと思っていた。

お金を稼ぐこと。
目標を叶えること。
誰かに認められること。

でも今は、少し違う気がする。

好きなものを、好きだと感じながら使える時間。
その一瞬一瞬の積み重ねが、
内側からの豊かさなのかもしれない。


大きな変化は、まだ起きていない。
劇的な引き寄せも、まだない。

でも、毎朝カップを手に取るとき、
「今日も始まるな」と思える。

それだけで十分だと、
今は思えるようになった。


自分のために選んだカップが、今日も棚にある。
明日の朝も、きっとそれで飲む。

ただそれだけのことが、好きになった。

―The Inner Luxe―


この記事で紹介したようなカップはこちら